私は、安芸太田町町会議員の大江です。
ローカル線切り捨て絶対反対!です。
全国でローカル線廃止の嵐が吹き荒れています。JR資本は、利用者の減少・収益悪化・ 設備維持の困難等を表向きの理由として、実際は、利益のみを追求し、公共交通としての 社会的責任を放棄して、強引に、労働者・民衆の無くてはならない交通手段を奪おうとし ています。
安芸太田町も19年前2003年に、広島駅から三段峡駅まで路線のうち、利益の上がる可部 駅までを残して、可部駅以西が廃止されました。1969年、当時の戸河内町にやっと汽車が 通った、加計駅−三段峡駅の開通からわずか34年の命の路線でした。開通当初は三段峡駅 から広島駅まで直通便があったものが、その後切られ、途中2回も乗り継ぎ、時間がかか るようになり、本当に不便な便となりました。そうなるとバスの方が便利になります。ま た1991年には可部駅−三段峡駅間でワンマン運転となりました。私の住む地域は土居駅 という無人駅があって、下車するとき、切符を備え付けの箱に入れるようになったのをよ く覚えています。
まさに、廃線に向けて利用しないように仕向けられていると思わずにはいられませんでした。
国鉄分割民営化からわずか10年、1998年JR西日本が可部駅−三段峡駅間廃止の意向を表 明して以降、多くの住民が、そして可部線を愛する全国の鉄道ファンが廃線反対の声を上 げましたが、JR西日本は一切聞き入れませんでした。住民の集会も行われましたが、当 時今日のような労働組合が核となった集会も行われたら、どんなにか励まされた事でしょ う。鉄道が廃止になって運転免許を持たない人、高齢者や、通学に利用していた学生は交 通手段の確保に苦慮しました。観光地も訪れる観光客が減少しました。鉄路と共に町が切 り捨てられたと感じます。
そして今、安芸太田町は、JR西日本より譲渡された旧可部線の老朽化した橋梁の撤去にか かる莫大な費用に苦慮しています。近年の豪雨災害による橋梁崩壊などが問題になってお り、国交省から橋梁の計画的な撤去を求められています。太田川にかかる13本の橋梁と、 国道や県道をまた7本の跨道橋(こどうきょう)合わせて20本の橋梁を撤去しなければな りません。現在そのうちの1本の撤去を計画していますが、約5億はかかるだろうと言われ ています。全部するとなると約100億、安芸太田町の1年の一般会計予算を超える額です。 JRほどの大企業が、廃線の後始末を小さな町に押し付けているのです。どこまで地方を 痛めるのかと怒り心頭です。可部線廃止の教訓は、鉄路を譲渡されるな、最後まで鉄路管 理責任をJRに追及すべきという事です。
労働組合破壊、労働者切り捨て・ローカル線切り捨て・地方切り捨て、貧困、そして改憲・ 戦争の根源は同じ、すべてを、利潤を出すための手段とする、利益が上がらなければ冷酷 に切り捨てる、あくどい資本主義体制です。
私たちは、廃線に負けません。先人が守ってきた山林に企業が大規模風力発電を開発する 計画や、水道の県広域化に反対し、それらを阻止してきました。
この体制に対し皆の怒りを結集し、私たちが社会や地域を回す主体となり、真っ当な社会 に変えていきましょう!!