議会最終日に、小島議員より『矢立孝彦議員の辞職勧告決議』が提出され、全会一致で 決議されました。私も、以下の賛成討論を行いました。
私は、矢立孝彦議員の辞職勧告に賛成します。
一昨年の参議院選挙の2か月半前に、立候補者河井あんりさんの夫、河井克之元議員が、 地方議員や後援会関係者にお金を持参したことは、お金を渡すことで票の取りまとめを依 頼する意図があったとみるのが、当然の感覚です。それを受け取り、事件発覚まで返却し なかったのはまさに公職選挙法に抵触します。この度の河井夫妻買収事件は、国民の政治 不信を招き、政治に対する信頼は地に落ちました。矢立議員はその一端を担ったという自 覚をもって、議会できちんと説明し責任を取るべきと考えます。
私は、一昨年9月の定例議会で、議員辞職勧告が出た際は反対しました。まだ、事件の全 容が解明されていなかったこと、矢立議員が率先して議会や住民に一連の経過内容を説明 されるであろう、さらには、資金はどこから、何の意図をもって出たのかなど、買収事件 の全容の解明を追及されると考えたからです。
しかし、河井夫妻の裁判終了後現金を受け取った側は、一旦は不起訴になり、以降、残念 なことに何事もなかったかのように矢立議員からは、一切説明はありません。この度、検 察審査会は議員辞職の有無や受け取った現金をいつ返却したかなどで線引きして35人を 「起訴相当」とし、これを受けて再捜査が始まり、34人のうち25人は略式起訴、容疑を否 認するなどした計9人は正式起訴となりました。その中に矢立議員が入っています。今定 例会の最中にこの一連の動きがありましたが、今回も一切説明はありません。今朝の全員 協議会で、この度の検察とのやり取りの報告がありましたが、納得できる説明ではありま せん。なぜ議会で報告し、住民にも何らかの形で説明する努力をされないのでしょうか。 議会軽視、住民軽視の姿勢に、同じ安芸太田町の議員として不信感を抱きます。矢立議員 は、十分な説明責任を果たし、お金を受け取った者の政治家の道義として自らけじめをつ けるべきです。
最後に、選挙をお金で左右しようとする行為は、有権者への裏切りです。同時に選挙で選 ばれた私たち議員自らの正当性を否定するものです。買収事件で信頼を失った広島県の政 界(安芸太田を含めて)の信頼回復に努め、このような金権政治の追放こそ、我々議員の 役割と考えます。今回の事件を重く受け止め、他山の石にしていかなければならないと考 えます。
以上、私の賛成討論を終わります。